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痛み止めの種類とその作用

体に痛みが起こると多くの方が痛み止めを服用します。

ロキソニン、カロナール、バファリン、リリカ、、、

多くの痛み止めがありますが、その痛み止めどこにどんな作用を起こしているか知っていますか?

まさか、痛み止めは全部同じだと思っていませんか?

もしかして、よくわからないけど痛いから飲んでいるなんてことありませんよね?

そもそも、痛み止めを飲めば「治る」なんてお門違いな事思っていませんよね?

痛みとめは大きく分けて「末梢に効くもの」「中枢に効くもの」「脳へ作用させるもの」に分類できます。

あなたが毎日飲んでいるその痛み止めが中枢や脳に効くもので合った場合、体の中では非常に恐ろしいことが起きているかもしれません。

今回はその痛み止めの種類と作用について解説していきます。

痛み止めの種類

痛みとめは大きく分けて「末梢に効くもの」「中枢に効くもの」「脳へ作用させるもの」の3つがあるとお伝えしました。

例外として「全てを破壊するもの」も付け加えておきます。

まずはこれら4つの簡単な紹介をしていきます。

NSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)

まず初めに「末梢に効く」薬です。広く流通している市販薬のほとんどがこの薬です。

痛みや炎症を軽減するために使用される薬です。

その主な作用は、体内で炎症を引き起こす物質「プロスタグランジン」の生成を抑制することにあります。

プロスタグランジンは、痛みや発熱を引き起こすため、これを抑えることで痛みや腫れを軽減します。

プレバガリン(リリカ)

2つ目は「中枢に効く」薬です。中枢と言っても「脊髄」での神経伝達の際に効果を発揮します。

プレバガリン(リリカ)は、神経痛や線維筋痛症の治療に用いられる薬です。

この薬は、神経細胞内のカルシウムチャネルに作用し、神経の過剰な興奮を抑制します。これにより、痛みの信号が脳に伝わるのを防ぎ、痛みの感覚を軽減します。

また、プレバガリンは不安症や睡眠障害の改善にも効果があり、痛みと同時にこれらの症状にも対応できます。

デュロキセチン(サインバルタ)

3つ目は「脳へ作用する」薬です。

デュロキセチン(サインバルタ)は、抗うつ薬でありながら、神経痛や慢性疼痛の治療にも使用されます。

この薬は、セロトニンとノルアドレナリンの再取り込みを阻害することにより、神経系の痛みの伝達を調整します。

結果として、痛みの感覚が鈍化し、同時にうつ症状の改善も期待できます。

デュロキセチンは、痛みと感情的な症状を同時にケアするため、特に長期間続く慢性症状に効果的です。

ステロイド系鎮痛薬

最後に「全てを破壊する」お薬です。

ステロイド系鎮痛薬(コルチコステロイド)はNSAIDsと比較されることがあります。

NSAIDs同様に痛みを和らげる薬ですが、作用機序や副作用に違いがあります。

NSAIDsは主に、炎症を抑えることで痛みを緩和します。

一方、ステロイド系鎮痛薬は免疫系の反応を抑制し、より強力に炎症を抑えることができます。

この免疫系へ反応をさせるが故に正常な細胞までも傷つけてしまうというリスクを伴います。

その強力な作用が副作用として現れることが多いお薬です。

例えば、長期使用により骨粗しょう症や免疫力低下が引き起こされることがあります。

4つの薬の作用を火事に例えると?

薬の作用は体の中ではかなり複雑に作用するため分かりづらい部分がかなりあります。

もちろんこの後、一つ一つの薬の作用を詳細に解説してきますが、その前に薬が体の中でどのように作用しているのかを炎症を火事に見立てて解説していきます。

とある建物で火事が起こるとしましょう。

この火事が起こると火災警報装置が鳴って中にいる人は火事に気付きます。

そして、消防に連絡をして助けを求めます。

消防車が到着し、消化活動をして、逃げ遅れた人を助けて、周りに燃え広がらないように鎮火する。

というのが一般的な火事の流れですね?

この流れを人の炎症に見立てましょう。

とある人の体で炎症が起こるとしましょう。

この炎症を痛覚受容器は神経を介して脳へ情報を送り炎症に気づきます。(痛み)

脳へ連絡をして免疫細胞に助けを求めます。(腫れ)

免疫細胞が到着し壊れた組織を治すために活動を初め、時間と共に組織の修復は完了します。

この「火事の例え」と「炎症による痛み」を並べると、火事を周知される(知られる)量が多ければ多いほど痛みは強く、ひっそりと鎮火できれば痛みが弱いという風に認識してもらうと良いと思います。

まずはこの2つのなんとなくのイメージを掴んでから次へ進んでください。

NSAIDs「火災警報装置の音を切る」

NSAIDsは、火災警報装置の音を鳴らないようにする作用を持っています。

通常火災警報装置は火から出た熱や煙を感知して火事を知らせます。

その炎が熱や煙が火災警報装置に到達しなければ警報装置は作動しません。

火災警報装置が作動し、音が鳴らなければ周知されることもないので痛みは感じなくなります。

火災が起きると警報装置が鳴り響き、即座に警告を発しますが、NSAIDsはその警報を発しないように、炎症の原因となる「物質の生成を抑える」ことで「音を止める」働きをします。

ポイントは、炎症の原因を抑えるではなくて、炎症を起こす物質の生成を抑えるという点です。

非常に大切なポイントなのでもう一度言います。

NSAIDsは炎症の原因を治すのではなく、炎症を起こす「物質の生成を抑える」お薬です。

プレバガリン「火災警報装置の音を小さくする」

プレバガリンは鳴ってしまった火災警報装置の音を小さくしてなるべく周りに知らせないようにするお薬です。

火事が起こると火災警報装置が鳴り、室内の人に知らせます。

しかし、プレバガリンは実際に火事起きて火災警報装置が鳴っているのにもかかわらず、音がうるさく騒ぎになるので、小さくしてしまおう。とする薬なのです。

音を完全は完全には止められません。音量を減らすことで火事に気づく人が少なくなるのと同じで、炎症の状態は変わらないがその炎症を大きな騒ぎにしないようにする効果があるということです。

プレバガリンは痛みを抑えるものの、完全にその信号を止めるわけではなく、痛みの感覚を抑えた状態を保ちます。

ポイントは、炎症の状態は変わらないということです。

大事なのでもう一度言います。

プレバガリンを飲んでも炎症の状態は変わりません。

デュロキセチン「火災警報装置の情報を誤報にする」

デュロキセチンは、火災警報装置のからの情報を誤報にする効果があります。

デュロキセチンは炎症(火災)が進行する過程で、警報音が鳴ります。

これまでのお薬は実際にこの音を消したり、小さくしましたが、デュロキセチンは音自体を変えることはできません。

むしろ、デュロキセチンを処方される方は、音を小さくしても消しても痛みを感じてしまう人です。

消しても小さくしても炎症が引かないなら、この音が鳴った情報を違う情報に書き換えて通報してしまえ!とするのがデュロキセチンです。

痛みや不快になる情報を末梢から脊髄神経、脊髄神経から脳へ伝える過程の中で、全く違う情報にして脳へ送ることで、脳は炎症の情報を誤認します。

実際に炎症が起きていたり、痛みを感じるような状態になっているにも関わらず、脳ではその情報が正く処理されていないので痛みを感じなくなるということです。

ポイントは痛みの原因に対しては全く効果をなしていません。

これまで解説してきた薬が効かないけど、それでも薬でどうにかしたい場合に処方される薬です。

大切なのでもう一度言います。

これを飲んで痛みが消えたからといって体の中では何も治っていません。

ステロイド系鎮痛薬「ビルごと潰してしまう」

ステロイド系鎮痛薬は単純明快です。

火事が起きている場所ごとない事にしてしまおうという薬です。

よくステロイド系鎮痛薬の薬は何回までしか注射できませんなどと言われることがあるかと思いますが、このビルごと潰すということが理由です。

一度潰したビルは建て直しは効きません。

つまり、何度もステロイド系鎮痛薬を使うということは、その土地の形ごと変えてしまう可能性があるからです。

体で言えば、炎症部位を壊す過程で正常な筋肉、靭帯、腱などの軟部組織も破壊してしまうので、それぞれの組織の強度が弱くなってしまう可能性があるのです。

極力使用は控えたい薬です。

それぞれの薬の詳細解説

ここからはこれまで紹介してきたNSAIDs、プレバガリン、デュロキセチン、ステロイドの詳細を解説していきます。

薬の解説は少しややこしい部分もありますが、なるべくわかりやすく噛み砕いて解説していきますので頑張ってついてきてください!

NSAIDsの作用機序

NSAIDsは、主に痛みや炎症を軽減するために使用される薬で、一般的には頭痛、筋肉痛、関節炎など様々な炎症性疾患の治療に役立ちます。

NSAIDsがどのように痛みを和らげるかを理解するために、体内での「炎症」というプロセスを少し詳しく見てみましょう。

炎症とは?

炎症とは、体が外部からの刺激(例えば、けがや感染)に対して反応する自然な過程です。

この過程では、免疫系が活性化され、痛みや腫れ、発熱を引き起こす化学物質を放出します。

その中でも特に重要な役割を果たしているのが「プロスタグランジン」という物質です。

プロスタグランジンは、痛みや発熱、腫れを引き起こすだけでなく、炎症が広がらないように体を守るために働く一方で、過剰に分泌されると不快な症状を引き起こすことになります。

プロスタグランジンの生成を抑える

NSAIDsは、このプロスタグランジンの生成を抑制することによって、炎症を和らげます。

具体的には、NSAIDsは体内で「シクロオキシゲナーゼ(COX)」という酵素の働きを阻害します。

COX酵素には主に2つのタイプがあり、それぞれ「COX-1」と「COX-2」と呼ばれています。

  • COX-1
    体内の正常な機能を維持するために必要なプロスタグランジンを生成します。たとえば、胃の粘膜を保護したり、腎臓の血流を調整したりします。
  • COX-2
    炎症が起きたときに主に働き、炎症部位でプロスタグランジンを生成します。

NSAIDsはこのCOX酵素をブロックすることで、炎症の原因となるプロスタグランジンの生成を減少させ、痛みや腫れを抑えるのです。

COX-2を主に抑制する薬では炎症を効率的に抑えることができます。

COX-1も抑制する薬は副作用が出やすく、特に胃腸への影響が大きいです。

痛み止めを飲む時は食後が推奨されることや、痛み止めと一緒に胃薬を処方されるのにはこのような理由があるからなんです。

NSAIDsの代表的な薬剤名

アスピリン(Aspirin)

効果: 典型的なNSAIDsで、炎症、痛み、発熱を抑える効果があります。血液をサラサラにする作用があり、心臓病や脳卒中の予防にも用いられます。

注意点: 胃腸障害を引き起こすことがあるため、食後に服用することが推奨されます。また、子供に使用するとライ症候群(重篤な疾患)を引き起こす可能性があるため、注意が必要です。

イブプロフェン(Ibuprofen)

効果: 軽度から中程度の痛み(例えば頭痛や筋肉痛)を和らげ、炎症を軽減します。市販薬として広く使用されています。

注意点: 長期間使用すると、胃腸への負担や腎臓への影響があることがあります。服用前に食事を摂ると胃への負担が軽減されます。

ナプロキセン(Naproxen)

効果: 長時間作用するNSAIDsで、慢性的な痛み(関節炎や腰痛など)の治療に用いられます。

注意点: 長期使用により、胃腸障害や心血管系のリスクが高まることがあります。使用中は定期的な医師の確認が必要です。

セレコキシブ(Celecoxib)

効果: COX-2選択的なNSAIDsで、炎症を抑える作用が強力であり、胃腸への負担が少ないため、長期使用が比較的安全です。主に関節炎などの治療に使用されます。

注意点: COX-2選択的であるため、胃腸への影響が少ない一方で、心血管系のリスクがやや高くなる可能性があるため、使用には注意が必要です。

NSAIDs使用時の注意点

NSAIDsは非常に効果的な薬ですが、使用にあたってはいくつかの注意点があります。

胃腸への影響: NSAIDsは、COX-1を抑制することによって胃の粘膜を保護するプロスタグランジンの生成も抑えてしまいます。これにより、胃炎や胃潰瘍を引き起こすことがあります。服用中に胃の不快感がある場合は、食後に服用するなど、胃への配慮が必要です。

腎臓への影響: 長期的な使用は、腎臓の機能にも影響を与えることがあるため、腎臓に問題がある方は使用を避けるべきです。

心血管系のリスク: 特に高用量のNSAIDsやCOX-2選択的NSAIDs(セレコキシブなど)は、心血管系に悪影響を及ぼす可能性があるため、使用中は定期的なチェックが求められます。

ステロイド系鎮痛薬の作用機序

ステロイド系鎮痛薬(コルチコステロイド)は、炎症を引き起こす免疫系の反応そのものを抑制します。

これにより、NSAIDsよりも強力に炎症を抑えることができます。

ステロイドは、細胞内の「グルココルチコイド受容体」に結びついて、サイトカイ(免疫系で炎症を引き起こす物質)の分泌を減少させることで炎症反応を抑えます。

簡単に言えば、NSAIDsは細胞から放出された炎症物質を対象に効く薬ですが、ステロイドは炎症物質を放出する細胞を対象に効く薬ということです。

特に免疫系の過剰反応に関与しており、自己免疫疾患や強い炎症が伴う疾患に対して効果を発揮します。

ステロイド系鎮痛薬の代表的な薬剤名

プレドニゾロン(Prednisolone)

効果: 強い抗炎症作用を持ち、関節炎や自己免疫疾患、アレルギー性疾患などの治療に使用されます。

注意点: 長期間使用すると骨粗しょう症、胃腸障害、糖尿病、高血圧、感染症への感受性が増すため、低用量で短期間の使用が推奨されます。

デキサメタゾン(Dexamethasone)

効果: プレドニゾロンよりも強力な抗炎症作用があり、急性のアレルギー反応や炎症性疾患、癌の治療にも使用されます。

注意点: 長期使用による副作用が非常に多いため、医師の監督のもとで使用する必要があります。

ヒドロコルチゾン(Hydrocortisone)

効果: 軽度から中程度の炎症に効果があり、特に皮膚や関節の炎症治療に使用されます。

注意点: 皮膚用のステロイド剤として使われることが多いですが、内服や注射で使用する場合は、他のステロイド同様、副作用に注意が必要です。

ステロイド系鎮痛薬使用時の注意点

ステロイドは非常に強力な薬ですが、長期使用により深刻な副作用が現れることがあります。

骨粗しょう症: ステロイドは骨のカルシウム吸収を抑制し、骨密度を低下させるため、骨折のリスクが高まります。

免疫力の低下: 免疫系の働きを抑制するため、感染症にかかりやすくなることがあります。

血糖値の上昇: 長期使用により、血糖値が上がり、糖尿病を引き起こすことがあります。

水分貯留と高血圧: ステロイドは水分の貯留を促し、血圧の上昇やむくみを引き起こすことがあります。

プレバガリン(リリカ)の作用機序

プレバガリンは、神経の過剰な興奮を抑えることで、痛みや不快感を和らげる薬です。

具体的には、プレバガリンは神経細胞の膜にある「カルシウムチャネル」に作用します。

カルシウムは神経細胞の活動において非常に重要な役割を果たしており、特に神経の興奮性を調整しています。

カルシウムチャネルの働き

神経細胞が興奮すると、カルシウムが細胞内に流れ込み、「神経伝達物質」を放出します。

この神経伝達物質が次の神経細胞に信号を伝達し、痛みの感覚を脳に伝えることになります。

神経細胞が過剰に興奮してしまうと、これらの信号が強く、また長時間続き、痛みが強くなることがあります。

プレバガリンはこの過剰なカルシウムの流入をブロックすることで、神経細胞の過剰な興奮を抑制します。

これにより、痛みの信号が脳に伝わるのを減少させ、痛みの感覚を軽減します。

プレバガリンは、ブレーカーに例えるとわかりやすいです。

家電製品に「過剰に流れる電流を制御する」ブレーカーのような役割を果たします。

これにより、電気回路が正常に働くようになり、過剰な電流が原因で生じる痛みの信号を弱めることができます。

不安症や睡眠障害への効果

プレバガリンは神経系全体に働きかけるため、痛みの緩和だけでなく、精神的な症状にも効果を示します。

特に、不安症や睡眠障害に関しては、神経の過剰な興奮を抑えることにより、神経系をリラックスさせ、心身の状態を安定させます。

神経系が過剰に興奮していると、不安や緊張が強く感じられることがありますが、プレバガリンがカルシウムチャネルを調整することで、その興奮を抑えることができます。

これにより、不安や緊張の緩和とともに、睡眠の質を改善する効果も期待できます。

プレバガリンの代表的な薬剤名

リリカ(Lyrica)

プレバガリンは「リリカ」という商標名で広く使用されており、神経痛、線維筋痛症、不安症、そして一部の睡眠障害の治療に使われています。

効果

神経痛の緩和:プレバガリンは、糖尿病性神経障害や帯状疱疹後神経痛などの神経に起因する痛みに効果があります。

これらの痛みは、神経の過剰な興奮によって引き起こされることが多く、プレバガリンはその過剰興奮を抑えることで痛みを軽減します。

線維筋痛症の治療:線維筋痛症は、筋肉や結合組織に広範囲にわたる痛みを伴う病気で、神経系の過剰な反応が原因と考えられています。

プレバガリンは、この過剰な反応を抑制することにより、線維筋痛症の痛みを和らげます。

不安症の改善:プレバガリンは、神経の過剰な興奮を抑えることによって、不安症状を軽減します。

特に、慢性的な不安や過剰な緊張を感じる患者に対して効果的です。

睡眠障害の改善:神経の興奮を抑えることによって、睡眠の質を向上させる効果もあります。

特に、不安や痛みが原因で眠れない場合に役立ちます。

プレバガリン使用時の注意点

眠気やふらつき:プレバガリンは神経系に働きかける薬であるため、使用開始時や増量時に眠気ふらつきを感じることがあります。

これらの副作用は時間とともに軽減することが多いですが、車の運転や重い機械を操作する際には注意が必要です。

依存症のリスク:長期間使用することで、依存症が生じる可能性があります。

特に高用量での長期使用時に、薬を急に中止すると禁断症状が現れることがあるため、使用を中止する際には医師と相談しながら行うことが重要です。

体重増加:プレバガリンを使用することで、体重増加が起こることがあります。

これは、食欲増進や水分貯留などが原因とされています。

デュロキセチン(サインバルタ)の作用機序

デュロキセチン(サインバルタ)は、抗うつ薬として広く知られる薬ですが、神経痛や慢性疼痛の治療にも非常に効果的な薬です。

デュロキセチンの作用機序は、セロトニンとノルアドレナリンという2つの神経伝達物質に作用し、痛みの感覚を調整し、うつ症状を改善することです。

デュロキセチンは、選択的セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(SNRI)という薬剤クラスに分類されます。

ここでは、セロトニンとノルアドレナリンという神経伝達物質の働きに注目し、デュロキセチンの効果を解説します。

セロトニンとノルアドレナリンの役割

セロトニンは、主に感情の調整や気分の安定に関与しており、また痛みの感覚にも影響を与えています。

セロトニンは、痛みを伝達する神経経路を抑制する作用を持っており、過剰に痛みが伝達されないように制御する働きをします。

ノルアドレナリンは、注意力や覚醒、エネルギーの維持に関与する神経伝達物質で、特に慢性痛や神経痛に関連する神経経路にも影響を与えます。

ノルアドレナリンのバランスが崩れると、痛みの感覚が過剰に感じられることがあります。

痛みと感情の関係について知りたい方はこちら→

再取り込み阻害作用

通常、神経細胞から放出されたセロトニンとノルアドレナリンは、再取り込みされて再利用されます。

しかし、デュロキセチンはこの再取り込みを阻害します。

再取り込みを阻害することで、血中のセロトニンとノルアドレナリンの濃度が上昇し、その結果、神経系の痛みの伝達が調整され、同時に感情のバランスも取れるようになります。

具体的には、セロトニンとノルアドレナリンのレベルが上がることによって、痛みの感覚が鈍化し、うつ症状や不安症状の緩和が期待できるのです。

痛みの伝達の調整

神経痛や慢性疼痛は、神経経路の過剰な興奮により痛みが増強されることがあります。

デュロキセチンは、セロトニンとノルアドレナリンのレベルを上げることで、痛みの伝達を制御します。

これにより、神経系の過剰な反応を抑え、痛みを軽減することができます。

デュロキセチンの代表的な薬剤名

サインバルタ(Cymbalta)

デュロキセチンは、商標名「サインバルタ」として広く知られており、うつ病、神経痛、慢性疼痛、不安症などの治療に使用されています。

効果

うつ症状の改善:デュロキセチンは、うつ病の治療において非常に効果的です。

セロトニンとノルアドレナリンのバランスを整えることによって、感情の安定を促し、うつ症状の緩和に寄与します。

神経痛や慢性疼痛の治療:糖尿病性神経障害、線維筋痛症、帯状疱疹後神経痛など、神経に起因する痛みに対して非常に効果的です。

痛みの感覚を調整することで、これらの症状を軽減します。

不安症の改善:デュロキセチンは、不安症に対しても効果があり、日常生活での過度の不安や緊張を和らげます。

神経の興奮を抑えることによって、不安症状を軽減し、リラックスした状態を促進します。

注意点

胃腸の不快感(吐き気や便秘など)

デュロキセチン使用の初期に見られることがあります。これらの症状は通常、時間とともに軽減します。

頭痛やめまい

服用開始時にこれらの副作用が出ることがあるため、少しずつ増量していくことが推奨されます。

依存症のリスク

デュロキセチンは長期使用により依存症のリスクが存在する可能性があります。特に、急に服用を中止すると禁断症状(頭痛、めまい、イライラなど)が現れることがあるため、薬を中止する際は医師の指導のもとで徐々に減薬することが重要です。

高血圧:

ノルアドレナリンが増加することで、血圧が上昇することがあります。

高血圧のある患者には、使用前に血圧の管理が必要です。

肝機能障害

デュロキセチンは肝臓で代謝されるため、肝機能に問題がある患者には慎重に使用する必要があります。

肝機能検査を行いながらの使用が推奨されます。

痛み止めの種類と作用のまとめ

いかがでしたでしょうか?

今ご自身が服用しているお薬が体の中でどのような作用を起こしているのか理解いただけましたでしょうか?

「痛み止め」という一括りで病院で出された薬は実は大きく分けてもこれだけ違う作用が起こっているのです。

「痛みとめを飲んでも治らない」とおっしゃって当院へ来られる方がたくさんいらっしゃいますが、残念ながらそれは当たり前です。

薬は「治す」目的ではなく「痛みを感じなくする」が目的です。

薬が全て悪いわけではありません。

自分がなぜその薬を使用しなければならないのか理解しないことが大きな問題です。

ご自身の今の体の状態が「痛みを感じなくする」ことが最優先のフェーズなのか、痛み止めを断薬してしっかりと「治す」ことが最優先のフェーズなのかをしっかりと見極めていかなければいけません。

お医者さんや我々のような医療従事者の言われるがままにならず、ご自身の体に何が起きているのか?何をしていくことが最優先なのか?

自分で考えて自分で選択していく力と知識を最低限持っておかなければ、いつまで経っても体の不調が改善することはありません。

何をどうしていけばいいのかわからないという方はぜひ横須賀えびの治療院へご来院ください。

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その他の猫背やスマホ首、腰痛、生理痛、仕事のストレスから来る自律神経の乱れも合わせて治すことが出来た。

控えめに言ってもここの先生は「スーパードクター」である。

現在は、メンテナンスに通う程度となり、2週に1回のペースに落ち着いている。身体と心の悩みは、こちらで治療できると思う。

【Google口コミより】

横須賀市|丸山あい様|30代|女性

全身の症状が改善しました!

症状:仕事の疲労による慢性的な肩こり、腰痛、膝痛、坐骨神経痛

首、腰、膝と痛みで身体を動かすことも辛い日々を過ごしていました。施術中はくだらない話で盛り上がり、施術後は身体の痛みは消え、とても軽くなります。最近では「痛くてどーにもならない。」という事が少なく、動いた後でも身体の痛みが出ない事が多くなり、外出する事が楽しみになっています。痛みが少なくなると、また違った身体の可動域が気になり、質問すると根本的に治していく方法をアドバイスしていただけました。どんな事を質問しても、知識に溢れているため、的確なアドバイスが聞けて、とても心強いです。

【Google口コミより】

横須賀市|Li様|50代|女性

腰痛患者様の声をもっと見る→

横須賀えびの治療院院長の海老野です

最後までお読みいただきありがとうございます。


専門学校入学と同時に治療業界で修行を始め13年が経ち、これまでに2万5千人以上の患者様の治療を行ってきました。


これまで数多くの病院を巡り、治療を行ってきたけれど中々改善できずにネットで色々調べてこのページに辿り着いた方もたくさんいらっしゃると思います。


ネットにはたくさんの情報が掲載されており、実施に何が正しいのかわからなくなってしまう方が非常に多いです。


痛みに対しての理解を深めることが、今あなたの体に起きている体の痛みを改善するための大きな助けになります。

1日でも早く痛みを改善できるように一緒に頑張っていきましょう!

Please

来院前にお読みください!

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残念ながらこのような方には当院の治療(整体・鍼灸)をお勧めできません!

長時間のマッサージをやってもらいたい

治療(整体・鍼灸)効果よりもただ気持ちよく揉んでもらいたい

根本改善よりもなんとなくその場だけ楽になりたい

一回の治療(整体・鍼灸)で全てを治してもらいたい


このような治療(整体・鍼灸)をお望みの方は、当院ではお役に立てません。
リラクゼーション系やマッサージへ行かれることをおすすめします。

⚪︎

このような方達に当院の治療(整体・鍼灸)をお勧めします!

3カ所以上の病院、鍼灸院、整骨院、治療院へ行ったが改善しなかった

・慰安ではなく効果のある治療(整体・鍼灸)を受けたい方

・ご自身の健康に興味を持ち、本当にお体を良くしたいと思っている方

国家資格者(はり師・きゅう師)が行う安全で効果的な治療を受けたい方


当院はこのような皆様のお役に立てると思います。
お気軽にご相談ください。

Access

アクセス情報

神奈川県横須賀市久里浜1-5-14 鈴木ビル4F
久里浜商店街「マリノス通り」
京急久里浜駅から徒歩1分
JR久里浜駅から徒歩3分


【近隣駐車場多数あり】
お車でお越しの方は、イオン、京急ウィング、コインパーキングをご利用ください。

Last Resort

どこへ行っても治らなかった。
何をしても治らなかった。
もう無理だと諦めた人達の
「最後の砦」

横須賀えびの治療院

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